2021-02-07 二月 詩 立春過ぎ日毎に射す日が強くなり 日没も随分伸びた 箱の中のじゃがいもは どんどん芽を出す 昨年はどんな二月だったか 来年はどんな二月か 当たり前が当たり前では無くなった この時代に生きている
2021-02-04 無い物ねだり 詩 どんなに長い習慣もどこかで途切れる まだ愛着が残っていたとしても 対象がそのままの形で保たれず 自分の関心だって移り変わる でもいつだって帰る場所として 変わらずにいてほしい 勝手な無い物ねだり
2021-01-28 心 詩 どうせ受け入れたって 不快になるだけだから 心を閉ざした 耳を塞いだ 目に入るものに ピントは合っていなかった それが身を守ることになったのか ひとりよがりの愚かさなのか わからないままだ
2021-01-01 扉 詩 余裕が無い時 人に構っておれず 心の扉は閉まる 許容範囲が狭くて 少しの差異に耐えられず 心を閉ざす その間も世間の時間は流れ 再び扉を開けた時 失った時間に声を失う それでも生きてきた 誰でも持つ扉 薄く開けて外を覗う