2018-05-05から1日間の記事一覧

馴染みの場所へ

どうしても 生きている内に 行けそうにない 行けないことは 無いはずだが そのためには 寿命を縮めるほどの 大変さを感じる 時間も 空間も 気にせず 行けたら 素敵なことだが 不吉にも 時空を超えるとは 生死を超える気がしてしまうんだ 自分がどうであれ そ…

退屈

多くの退屈を 食いつぶすうちに それは惰性だと 冷める 時間をやり過ごすだけなら 惰性でもいいが 後悔の念が湧いたとき それは 酷く無残だ

生きる

満たされない感情 どうしようもない衝動 計算できないものは 計算できない故に 足手まといに感じ 無いものとして 切り捨てた 中途半端な感情も衝動も 無かったものとせず 中途半端なままで 留め置いて 取り出して 転がして 戯れる そんなことが できていたな…

距離

発した言葉は耳に届く 視線は目を射る 身振りは波動として身体に届く 手を伸ばせば触れるほどの 近さを前にしても 全てを伝えることができないならば 何もしないと同じことだと 手も足も出せず 佇み続けている 近づけば 近づくほど 距離はますます 遠くなる …

正義

あなたの正義は私にとっては独りよがり 私の正義はあなたにとっては思い込み どうしても重ならないどこまでもいつまでも

西日

西の空に傾く日は 人生を象徴するかのように 名残惜しそうに風景を照らす

果実

何十年に一度の低温 昨年に沢山の果実を得た 細い果樹は枯れ果て 無残な姿を晒す また若芽は出るだろうか この一年再生を果たし また来年果実を実らせて欲しい 輝かしい果実を

十年一日

変化を望みながらも 性懲りもなく 続く惰性 徐々に 坂道を下り 形を変える ある日突然の 飛躍を望みながらも 十年一日 長い年月が流れ 手をすり抜けて 留まることなし