めまい

忌々しいめまいも 長い付き合い 羽ばたこうとするたびに 限界を見ろと 現実を突きつける 果たして単なる敵対者であったのか 思わぬ足元を掬われないように 無謀さにアラームを鳴らし 死地から救ってくれた 強力な味方であったのかもしれないのだ

夜に

力を尽くした果ての まるで徒労だったと思い知らされた夜は さすがにそれ以上立ち向かう気力は無く 地に這う心地 夢だとか希望だとか まだ将来を信じられるか 運命を信じられるか 生きてだらしなく 今日の所はその先の 明日を思うだけでも上等だ 何度も何度…

孤独

誰かを思って 心に火が灯るとき 決して独りではない つながる手は離さない

ある思い

自分の言葉が 実は誰かの言葉の引き写しで まるでオリジナルはない という悪夢を見るというか感じる 確かに言葉は昔から使われて 故人や世間から習ったものばかり 自分が発する言葉、 実感から発する言葉も 社会から離れて存在しない だから借り物の言葉とい…

それぞれの

人が大勢いても 生い立ちが違い 生活が違い 性格が違い 考えも言動も 決して重ならない その多様性が頼もしくあり 伝わらなさがもどかしくもある

いつも

大きな痛みは 小さな痛みを覆う 大きな痛みが去った時 小さな痛みが 顔を出す 悲しみも 寂しさも また同じように

桜散る

花冷えの晴天の日 青空眩しく 後ろには雪を抱いた大きな山 どんなにか待ち望んだ春 更に桜散らなければ 本当の暖かさはやってこないのだ

あの道

この道も あの道も いつか通った 通い慣れた道 月が変わり もう歩かなくなる いつか歳月が巡り 再び訪れる頃には 私はもっと 年老いている その日が 来ることさえ わからない

ある痛み

痛みの元は無くなった 誰にも知られること無く 自分だけが知っている 長い間煩わされていた しばしの開放感はあるのだが 必要あっての痛みの元 ぽっかり空いた穴は 再び埋まることはない この欠落はまた自分だけが 引き受けなければならぬのだ

どこへ

ぬるいままの 鋭くもなく あいまいで 事無かれ主義 誤魔化し続けて いったいどこに たどり着こうというのか 再び立ち上がったものの どこまて闘える? 運命というものがあるのなら 乗り越えるのか あらがうのか 従うのか とにかくも 前を見据えている

春を迎えて色づくはずの巨木 すっかり枝を取り払われて まるで巨大なオブジェ 若葉一枚も見えず

春の嵐

冬の下着は脱ぎ捨てた コートはとうに置き去り 強い風でカゴがどこかに飛んでった 正装をした人が向かい風に 逆らってすれ違う 多分今日は卒業式

今日という日

風が強い。気温が上がる。祝日の今日、外出をせず。ただ疲れを取るだけの日となった。 ラーメン作って食べた。帰省の切符を買った。ライブの配信を見た。静かに過ごした今日。静かさは嫌いじゃない。そしてこの日は確実に存在していた。

螺旋

時間が経てば前に進める すべてが過ぎれば過去だけになり やがては記憶さえ無くなる 進む方向が間違っていたというなら 一体どれだけ前に戻れば 元の曲がり角に戻れるのか 行き着く先は破滅の道だと 知っていたのではないか ただ今は生き延びていることだけ…

モノクロ

騒がしい世の中から色を取りあげ モノクロになりました。 騒がしい世の中から映像を取りあげ 音だけになりました。 騒がしい世の中から音を取りあげ 世界は無音になりました。 私は声を発することができなくなり 世界は透明になりました。 いつの日か世界は …

書く

借り物でなく 気取りはなく 斜めにならず 深刻ぶらず 虚無に陥らず 大げさぶらず 淡々と書きたい 文章を

オリオン座

仕事帰り 暗闇の中から 夜空を見上げると 月の近くに オリオン座 この星座を知ったのは 数年前 知らなくても不便ではないが なぜ知らなかったのかが 不思議に思えるほど 見分けが付きやすい 砂時計のようだから

はるか遠く

失われた感覚 もはや取り戻せない感情 記憶の中にだけある あれらは本当にこの身に 起こったことなのか 何もかもが幻でしか 無かったような 取り戻したい しかし 過ぎ去った時代は 決してここには どこにもない どうしようもなく はるかに遠い いつの間にか …

ある感情

どうにもならない 痛みを 怒りを 惨めさを 無感覚に 押し込めても それはいつか 出口を求めて 溢れだす混乱した 感情を整理しようにも 狡さと 弱さと 諦めで 確かさを得る ことができないままだ

日の光

日々 日の光強くなり 窓際に座り 太陽の温もりを身に受ける 今日は節分 日を数えて 春の訪れを待つ

昨日、今日そして明日

今はまだ多くを語れず。 言葉に力強さを持たず。 自分自身を納得させるに至らず。 いつまで待てばいいのか。 混沌としたまま齢を重ね、 永遠の生がないのなら、 もはやあるがままを受け入れるだけだ。 その先は無い。

自由

風に戯れる 自由でありたい しがらみに囚われることなく 数多い制約の中で もがき続け 自由を叫びながら 単に逃避しているだけだと 自分に愛想を尽かす 叶わぬことを 追い続ける辛さに 耐えきれず 諦めてしまったのか やがて自由を ことさら意識することなく…

記憶

封じ込められた過去の記憶の断片。 いまさら取り出してみても 霧のように形にならない。 かといって現在の出来事が 明確な輪郭を持つかと言えば ただ通り過ぎるだけ。 なぜ。 わたしはまだわたしという ものがたりを語っていない。

見送り

夜行バス 見送る人の 暖かさターミナル駅を出た後、 夜行バスが途中駅に停まった。 たくさんの人が待っている。 乗車する人は少ない。 ほとんどが正月に帰省した 家族の見送りのようだ。 両手を降っている。 一月四日の夜のこと。

新年

夜が明け 日が上り 日が沈み 日が暮れた いつもと変わらぬ一日 一年が始まった

静かな夜に 涙を流した 愛も憎しみも 不安も喜びも 若さも老いも 固定することはできず 古びていく 少しだけ 寿命の長い杉の大木が 何も言わずに 立ち続けている

やり残したこと

いつも 今日は終わってしまうのに やり残したことはないか 今年は終わってしまうのに やり残したことはないか 何も無く無事終わった ふとんの中では ただ安堵のため息卑怯にも全身全霊には 成れなかった自分 格好よく有りたいという 自意識さえ保てなかった …

一年

もうすぐ今年は終わり 始まりも 終わりも 人智の範囲内 だけど とにかく 一年は終わる 太陽の周りを 地球は 一周しました

自分に問いかける 何を求める どう生きる 答えがなく 為す術がない時 固まった心を解放するために 外を出歩いて 自然に問いかける 簡単に 答えなどないが 心が暖かくなることはある 遠出はできない ただ川を見ながら 歩いているだけ 遠くには山が見える 幾度…

心もよう

晴れない 十二月になってめっきり 晴れ間がない 今日も昼から晴れると言ったのに たまにチラチラ日が射すだけで もう日は傾いてきた 心は晴れず 絶対必要な用もなく 家にこもるばかり この頃忘れていた 頭痛も始まった 明日の予報は 朝から晴れ 明日こそ