今はまだ生まれていない君へ、手紙を書こう。
百年経っているから、もうぼくは生きてはいない。
ぼくの子供達も生きていない。
果たしてぼくに似ている誰かが、君の側にいるだろうか?
百年経った未来のそこは、快適な場所だろうか?
百年前の祖先が賢明でなかったから、ひどいことになったと恨まれているだろうか?
いつの時代も一所懸命に生きて、未来に対しても誠実でありたいと願っていたはず。
ぼくのバトンを子供が受け取って、
そのまた子供が受け取って、
百年後の未来の君にも誰かがバトンを渡しているよ。
きっと大事なことは命のバトンを渡すこと。
輝かしい未来を祈っているよ。
二千十六年に記す