夏は過ぎゆく

今を盛りとセミが鳴く。

 

盛りを過ぎてしまった僕も

これから盛りの子どもたちも

みんな生きている。

 

哀愁を誘う夏の夕暮れ。

今日はにわか雨も降らなかった。

汗がじわりと首にまとわりつく。

夜に冷えて鼻が詰まる。

洗い物で小指に湿疹ができる。

 

何か起こりそうで何も起こらない。

高校野球、オリンピックはあるけれど

淡々と夏は過ぎていく。

夏のけだるさ、夏の緩さ、夏の憧れ。

冬とは違う空気感。