長い冬

今はまだ地に潜む。
暗闇の中で
次の季節を待っている。
ただ待つのでなく
胎動を感じている。
やがて時が来て
地表を突き破り
光を求めて
手を伸ばすだろう。


今はまだ地に潜む。
それはあきらめなんかじゃなく
時が来るのを待っているだけなんだ。
長い冬はただ眠っているのではない。
確実に来る春を我が手につかむため
多くの祈りを捧げている。
いくつもの願いを我が身に秘めて。