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ある時は遥かに大きなもの

ある時は取るに足らぬもの

ある時は存在を忘れ

ある時はまた巨大に膨れ上がる

 

いつもそこにあるだけで

もう長らく形は変えていない

自分の心が変わっただけ

 

今日もただそこにある

風が吹き日が当たり雨が降る

何者かに見つめられている気になる

渇き

喉の渇きは癒せない。
いつのまにか乾いてしまったこの体。
そのことに気づかないまま
時は過ぎる。

何が欲望なのか
何が不足なのか
何が過剰なのか

鈍い頭のまま
濁った眼をして
外に顔を向ける

生きている限り

始まりもしないのに

もう終わりのことを考えている。

 

いつかは

永遠にいつかになり

始まりもしなかった旅は

頭のなかで無かったことになっている。

 

さよならを言うさびしさは

もう過去のもの。

 

なぜなら生きている限りは

つながっている。

準備

準備はできたか

長く白紙のまま

手付かずで

そのたった一歩が踏み出せない

 

準備はできたか

もう夕暮れ時

すべてのことは

すでに終わりかけている

今更出発できるのか

 

準備はできたか

誰も待っていない

連れは誰もいない

それでもまだ見ぬ先に

向かって歩いていけるか

写真

多くの写真を撮ってはみたが

ピンぼけ

手ブレ

期待はずれ

引き伸ばしに耐えるようなものは一枚もない

カメラのせいだ

レンズのせいだ

とは思ってみるが

この目は写った写真以上に捉えていたかは疑わしい

ただ目が肥えただけだ

それにしても

理想と現実の違いの大きいことだ

カメラはずっと進歩しているが

脳内の感動までは実写化してくれない

 

芝桜とチューリップとクリスマスローズ

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けやきの木

ずっとそこに立っていた。
いつも側を通りすぎていた。
何度も何度も。
大きな存在なのに他のものに紛れて
少しも目に止まらず
もう無くなると知らされて
迂闊にも気に留め
謝る気になる。
無かった事にしない。
一生懸命写真を撮ったがむなしい。
多くの去り行くものと同じく
ただ静かに別れを告げるしか無いのか。
そしてまた
別れも告げず多くのものたちと
別れてきたことを思い知る。

二人の間を流れる川は浅くて狭い
なのに二人を遠ざける
たとえ二人の間に川が無かったとして
二人は隔たらずにいられたのだろうか

この体

この体は速く走れないことを知っている。
この体は多くの物を持てないことを知っている。
この体は多くの限界を知っている。
頭はそれを許さずより遠くへ行こうとする。
心は悲鳴を上げる。
体を置き去りにして前に進むことはできない。
体のことを思い出せ。
体無しにはいられないんだ。

三日月の夜

日が暮れて西の空から三日月が上って来ました。
だんだん暗くなり星の光が増して来ます。
そして飛行機が通り過ぎて行きます。
見送ったら、また次の飛行機が通り過ぎを繰り返します。
やがて星空は静かさを取り戻しました。
星の位置を確認するためじっくりと星を見渡します。
北斗七星がありました。そこは庭を横切って家の角を北に見上げるとちょうどの場所です。
この歳になって気付くとはと、いささかほろ苦いような思いがしました。