2017-01-01から1年間の記事一覧

ないはあるを超える

ある ことにより限定される 見透かされる 更にランクを上げたがる 束縛される だから なくていいんだ 限定されない 見透かされない なんと自由だ 強がりでなく 逆説的に 多くのことは 持つことより 手放すことにより 豊かさを持つ

断末魔

綻びは誰の目にも明らかなのに 表面上は無敵を誇る 誰か俺を倒してくれ 心の声が聞こえる 運命はそれを許さない 闇は深い

時は過ぎ

恐る恐る生きてきたから 思う存分生きていないから 生きているのか死んでいるのか わからないことがありすぎるから 何もしていないのに時間だけが過ぎて ひとり取り残されている気がありありだから 本当に生きたいんだけど どうやればいい? そんなことすら…

地雷

戦場じゃなくても 地雷はある ネットにも スーパーにも 家庭にも 路上にも 学校にも 新聞にも テレビにも 見えているそれを 踏まないように 用心深く遠ざける そう用心深く あることがわかっていて 踏むこともある 取り返しがつくことを祈る 生き延びるために

三行詩 その4

別れを予感した言葉を発した あなたは再会までもを予言した 何もかもわかっているかのように

三行詩 その3

twitterでつぶやくことすらできなくて リツイートを繰り返す 条件反射のように

三行詩 その2

つぼみが花ひらく さなぎが蝶になる 飛躍の前には長い雌伏がある

三行詩 その1

天から舞い降りた言葉は 足跡も残さず 鳥のように飛び立った

運命

ふわふわと透明になっていく心 耐えるだけだったけど 実に濃密でもあった日々を思い出す もしかして晩年を生きているのか 運命は誰にも分からない 明日のことさえも

現在進行中

過去の歴史を学ぶと 何と愚かな、 何と苦難の道のりと 高みに登った目で 見てしまいがちだが 現在進行中の出来事を 日々目にしていると 決して我々は 高みになんか居られない 今なお 何と愚かな、 何と苦難の道のりを 進行中なのだ。

生活

生きていることをなぞりたい でもそう都合よく 予定無く相手無く 日常を辛うじて繰り返す 生活の輪郭を 鮮やかに形作るために できることは何か考えるが 為す術もない ただいつか来るチャンスのために 牙を研ぐのだ いつか会えるあなたのために 愛を注ぐのだ

疑い

君の正しさと 僕の正しさは交わらない 相手を否定することでしか 自分の正しさは証明できないのだろうか 勝ちだ負けだと すべてを割り切ることはできない 本当の敵はどこにいるのか 敵を作ることでしか 団結はできないのか 相手を切り捨てることでしか 自分…

天気

暑い 寒い 快適な天候など ほとんど無く 雨が降れば濡れるし 晴れが続けば暑すぎる 季節外れの台風までもが やってくる 寒がりでも 暑がりでも無ければ 天気の急変を愉快がれる そろそろ雨に濡れると冷たい 感情が呼び起こされると言った いつまで強がること…

外界

深い森に迷い込めば 光は射さず 方向を見失う しばらく 時間が経つのを忘れ 彷徨ってみる いつだって 忘れていたことを 思い出しそうになるが そもそも なんでここにいるんだか ここは現実か 現実はどこにあるのか 人の声は聞こえず 内なる声に問いかける 君…

本当のこと

見たいものしか見ず 知りうる事実から目をそらし 笑うことによって そんなの関係ない そういう時代じゃないと 思い込むことによって 精神の安定を図っても 駄目だ、そんなの 本当のことが知りたい 同時代の歴史評価は分からないが 歴史から学ぶことはできる …

呪い

目に見えないもの しかしそこかしこにある 呪いをかけていないだろうか 呪いを受けることをしていないだろうか それは畏れといったもの 発した呪いの言葉は自分に降りかかる 畏れを無視した行いは呪いを生む 目に見えないけれど そこかしこにある 呪いは積み…

継続の力

少しづつ 少しづつ 前へ 先へ 希望の光は 届いている 諦めない きっと届く 手を伸ばす その先に 待ち受けるものへ

足したり引いたり

足していく 足せば足すほど埋もれる 引いていく 削れば削るほど浮かび上がる 足し算も引き算も必要だ 今は足すのがよいのか 引くのがよいのか 答えはないが 問いは常にある

どこへ行く

言葉が軽い 重すぎたら困るだろう 誰も言葉を発しなくなる 言葉を軽くすることばかりに 力を注いできた時代 無意味な言葉を並べ立て すべてのことを相対化し 笑い飛ばす しかし言葉にすがっていくことで 誰でも生きている 本能だけでは生きていけない あなた…

不眠

眠れない夜がある 気がかりなことが 繰り返し繰り返し脳裏に浮かぶ 泥舟が沈んでいく 坂道を転がり落ちていく 危ういバランスが崩れていく 老いの加速が重苦しい 不安ばかりが頭をもたげる 決して時計は見ない どうなるものでもないから ついには新聞配達の…

実りの秋

やがて来る秋 実りをもたらす秋 種を蒔き 心を込めて育てたか 蒔かない種は育たない いつまでたっても収穫はない 種を蒔き 心を込めて育てたならば 収穫の時期を待て 種を蒔いたことを忘れていないか 心を込めて育てたことを忘れていないか 後は愚直にただ待…

いいねを押して何かやったような気になった夜 ツイートにいいねがついたけどつながったのかな amazonもヤフオクも買いたいものは何もない そして夜は更けていく

ライブに通うこと

仕事帰りのライブは頭がぼんやり、要領よくライブのことを考慮して仕事をすればよいのにその余力がない。ライブを見るということは受け身なんだから気楽といえば気楽。 なのに演者の覚悟を目の当たりにして、心底圧倒される。スタンディング席もなかなかつら…

秋の一日

絵に描いたような雲を見ていると この世では無いような思いにかられ ずっと見ていたくなるが ずっと見ているには 時間と場所と静かな心が必要 通勤途上ではそうもいかず それが叶うのはいつのことだろう 毎年咲く曼珠沙華 この日曜日には少し咲いていた 今日…

もう九月

たった少しの違いなのに 月をまたぐともう秋 夏のほとぼりを醒ますように 雨が降る 今日も降る 確実なものは何もない 言葉の確かさを求め 言葉の海をさすらうが 聞こえてくるのは秋の虫 生きている 今日も生きている

今日まで

格好つけたくないが 卑下もしたくない 若ぶりたくないが 老け込みたくもない あるがままでいたいなんて 傲慢なことは言えない 結局何がしたかったんだっけ 何かある 何もない その狭間で揺れ動き 生きてきた

今日

いつでも会えると 思っていたがそうではない 花は咲き そして枯れる 限りある命 今日できることをやったか 今日会うべき人に会ったか 花は咲き そして枯れる

牢獄

無味乾燥なコンクリートの塊。 空調が効いて快適だとはいえ 牢獄とどう違うのだろう。 逃げることは許されず 無数の見えないロープで 手足を縛り上げている。

世界

月に気持ちを仮託して 海に心を傾けて 山に勇気をもらう 小さな自分はない 大きな自分もない 世界に溶け込んでいる

焦らない

ずっと待っていた 焦らない 慌てない 時が来れば 果実は実る 時が来るのを待つ その時まで