2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

静かな夜に 涙を流した 愛も憎しみも 不安も喜びも 若さも老いも 固定することはできず 古びていく 少しだけ 寿命の長い杉の大木が 何も言わずに 立ち続けている

やり残したこと

いつも 今日は終わってしまうのに やり残したことはないか 今年は終わってしまうのに やり残したことはないか 何も無く無事終わった ふとんの中では ただ安堵のため息卑怯にも全身全霊には 成れなかった自分 格好よく有りたいという 自意識さえ保てなかった …

一年

もうすぐ今年は終わり 始まりも 終わりも 人智の範囲内 だけど とにかく 一年は終わる 太陽の周りを 地球は 一周しました

自分に問いかける 何を求める どう生きる 答えがなく 為す術がない時 固まった心を解放するために 外を出歩いて 自然に問いかける 簡単に 答えなどないが 心が暖かくなることはある 遠出はできない ただ川を見ながら 歩いているだけ 遠くには山が見える 幾度…

心もよう

晴れない 十二月になってめっきり 晴れ間がない 今日も昼から晴れると言ったのに たまにチラチラ日が射すだけで もう日は傾いてきた 心は晴れず 絶対必要な用もなく 家にこもるばかり この頃忘れていた 頭痛も始まった 明日の予報は 朝から晴れ 明日こそ

ステージ

ステージに立つ あなたの孤独を思った 誰も助けられない 祈るように見守っている その孤独こそが あなたの守っていきたいもの ステージは進み やがて最後の曲となり 静かにあなたは曲名を告げた それぞれがそれぞれの 人生を思った あなたの人生と 重なり合う…

公園

雨上がりの公園に おばあさんが一人 晴れた空 公園には ただ一人おばあさん 子どもはいない 公園はまだ新しく 昔は別の施設だった 公園を作った人 歴史までは作れない きれいに整った公園に 私の空っぽの心が映った

星にロマンスは無い 勝手に 心を投影しているだけだ 今日は涙を流す そして 明日には忘れている仲良く並んで見える星座 唐突に流れる流星 人智を超えるものの 存在を示している その畏れを ロマンスというのか

距離

私とあなたの 人生が同期する その距離は 遠くて近い 近くて遠い 手が届きそうで届かない 傍観しているからこそ 近くにいられる あなたが 泣いたり 笑ったりして 私も泣きそうになったり 笑ったりする 唯一 同時代に 息をしていること だけは確かだ

この道

気の利いたことを言うために 書くんじゃない。 どうしても言わざるを得ない 言葉が滲み出してくる。 謙遜も自慢も不要。 肩の力を抜け。 人生は短い。 言葉の力を信じて 我が道を歩め。

焦げ茶色

暖冬で 温いままの大気 木枯らしも吹かないビルから見渡す けやきの木々は まるでくすぶる火のように 焦げ茶色

追憶

すがるようにして 聴いた曲も むさぼるようにして 読んだ本も 通い慣れた あの場所も どんどん色あせて 掴んだ掌の中から すり抜ける 過去 現在 未来