2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

金星

仕事帰り 西の空にひときわ 輝いて見える星 それが金星 宵の明星 ここは冬枯れした 大地だけれど 金星は 人が住めない 荒涼とした大地 なのになぜ 懐かしく 手を伸ばしたくなるのか

内と外

外に何かを求める度 自分の荷は軽くなり それだけでなく 自分自身も無くなって ふわふわと飛んで行きそうだ それでいいのだ という自分と 輪郭を守りたい 自分が居る

匂い

季節ごとの匂いや 人の匂いや 建物の持つ匂い 強烈に嗅ぎ分けていたのに そんなもの無かったように 雲散霧消 本当に無くなったのは 匂いなのか 感じ取る能力なのか あるものを 無かった事にする 能力のせいなのか 無味乾燥な 人工社会のせいなのか 死んだよ…

流れ

いつだって言葉が足りない 言い尽くそうとすれば 空虚さを露呈し だんまりを決め込んでいれば 何も伝わらず 冷たい悪意さえ 与えてしまう 足りないくらいが ちょうどよく 流れに勝手に身を任せる

冬の底に見える春の兆し 暖冬でも冬は冬 厳しさを乗り越えて その先に待つ 光り輝く 春を夢見ている