2022-01-01から1年間の記事一覧

ぐるぐる

時間が無いのはわかっているのに 同じところをぐるぐる回る そうやって時間切れになるのを ただ待っているのか 待てば棚から何かが落ちてくるのを 待っているのか

この夜

一つの詩が生まれそうな夜 それは必然では無かったし その詩が生まれ無くても 誰も何も困らないかもしれない なのに詩が生まれたということは 何かの必然性があったのだろうと思いたい

花は散った 今は幻 影を追わず 再び咲くのを 今は待つ 来たる季節を ただ信じて

月の夜

皆が月を眺めていた夜 やはり私も月を眺めていました この空と あなたの眺める空と つながっていて 同じ月を眺めていたのです そのことがただ嬉しかったのです

雲海

谷間の霧が 朝日とともに 駆け上がり 畑を森を舐めるよう 空を流れる雲 谷を這う霧 そのダイナミズムが 心を揺さぶる どこへ還る どこへ行く

雲を見ていた

昨日の雨は上がり 山肌に霧が流れ 霧が晴れると 青空に雲は流れ そして 西の山に 日が沈み やがて夜の 帳が降りるのです

生きている限り

生きている限り 苦しみも 楽しみも 喜びも 悲しみも 追いかけてくる

イチゴ摘み

冬が去って 花が咲いて 暖かい日に 包まれる頃 イチゴもまた 日ごとに色づき 酸っぱくも 熟しすぎないうちに 収穫の喜び 迷わず口へと 運ぶ 春が過ぎて 来年を待つ畑 親苗から 多くのツルを伸ばし 地を這い 根を付けて 冬を越えて 春を夢見る

夕方 薄い カーテン越しに 見える半月 あなたは 同じ月を 見ているか

休日午後2時

洗濯終わった 買い物終わった 夏は去った 昼食終わり 午後の予定はなし うとうとまどろむ 休日午後の快楽 音楽とともに

君と僕

変わったのは君? それとも僕? 変わっているようでもあり 変わらぬままでいるような

ひとつ

私が世界の 多くの人の内から あなたを選んだのは 気まぐれ以外の 理由があるのは 当たり前だが 結局のところ 多くの選択肢から なぜ一つを選んだかは 気まぐれなんだよな

時よ再び

いつの間にか止まっていた時間 行動制限のかかるコロナ禍よりずっと前 迂闊にも過ぎ去った歳月の長さとは逆に 何も能動的に動かず まるで時が止まったようだ もう過ぎた時間を取り戻すことはできない せめて止まった時間を動かしたい

今はまだ

今はまだ闇の中 光を求めて彷徨ううちに 光を求めていることすら忘れている

分かれ道

日に日を重ね 週に週を重ね 年に年を重ね どこに行くというのだろう 道を見失ってしまったか 分かれ道はどこにある 10年前にさかのぼれば良かったか もっと前か いつまでさかのぼっても 答えは見つからない

点・線・面

点がつながれば線に 線がつながれば面に そうなることを願っているけど 思いが弱く つながらない

嵐の後の平穏な時間 また来る嵐を恐れおののくのも 過ぎ去れば昨日のこととて 忘れてしまうのも違う 静かに息を整える いつだって嵐の前 いつだって嵐の後

花は咲く

長い冬を通り抜け 待ち望んだ春は 次々と花が咲く 日ごと日差しは強く 胸は高鳴り 何かが起きる予感 時は今 花が咲くように 我が心は開かれていく

にわか雨

春の雨は突然で 冬の空に慣れた者たちの 傘を持たない身を濡らす

誤解

感覚が鋭く 一瞬で全てが わかった気になるのは 美しき誤解 そういう気になるほどの 万能感が味わえる日の尊いことよ

頭のスキマをうめるように 本を読む 音楽を聴く でも歯の痛みが続いた冬の頃から 一冊の本も読めなくなったよ パソコンで スマホで 活字は見てる なのに本が読めない

それぞれの形

枝が四方八方に広がるように 様々な土地の形の上に建つ建物は あちこちの方角を向いて建っている 日当たりがいいのが吉ばかりでは無かろうが 日当たり良ければ七難隠すのも事実 南向き向き 南東向き 南西向き 東向き 西向き 北向き 多くの形の先に太陽がある

時は過ぎて

いつまでも無邪気で居たかったのに あなたの前では無邪気で居られた そんな時間がいつ迄も続けばいいと思った 夢見るような楽しい時間 ああ無情に時は過ぎてゆく 壊れる前に壊そうか いっそ浸り尽くせば 飽きようか? いつまでも無邪気で居たかったのに 時間…

卒業

ああ3月になると卒業 どうあがいても時は流れ そこへと運ばれていく 学校時代の三学期のように 消化試合のように 少しづつ強くなる午後の光は 卒業の日を予感させる

今日も命は燃えていく 燃えたあとの灰の温もり 燃やすもの無くなったら 何を燃やしましょう?

時は流れていく

変わらないもの 変わりゆくもの 大きな時の流れの中で 流れ流されて すべてのものは形を変えて その場にとどまることはない