2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

さようならの代わりに

簡単にわかったとは言いたくないし、 簡単に嫌いだとは言いたくない。 簡単なことは、面倒だったら すぐその場を離れることだけど、 そればかりだったら大事なことを 失ってしまう気がする。 もやもやが残るまま過ぎていく時間。 縁があり出会って、いずれは…

時計と人生

止まった時計に電池を入れた。 動き出した時計は時を刻む。 止まっていた時間も時は流れていた。 失った時間を取り戻すことはできない。 生活のために自分を殺す時は 時計を失っている。 わが身が失われないようにと、 わが身を守るためなのか。 本当の自分…

ゆらゆら

自分という人生劇場。 多くの人物が登場し、また退場していった。 ある時はとなりで生活してたのに、 もはやずっと会う事もない。 みんなどうしていることだろう。 たまたま電車の中ですれ違ったり、 駅のホームで見かけたり、 とある店ですれちがったことも…

あじさい

春を告げる花たちに遅れて、 ひそかに咲く花。 庭先、公園の片隅に咲く。 曇り空、しとしと降る雨に、 よく似合う。 どこかに置き忘れていた感情を思い出す。 だけど、それの正体がよくわからない。 わからないまま季節は巡る。 あーあ、いつになれば。

下り坂

人生は坂道を行くが如し。 登るだけでなく、 いつかは登るのをあきらめて 下らなきゃいけない。 また下りだからといって、楽でもない。 だらだらと長い坂を下らなきゃいけない。 下りは登りとは別の筋肉が必要だ。 もう夕暮れ。 日はまだ明るいけれど、 すで…

うどんと男

月曜日、うどんを食べていた。 お盆を持って空席を探すと、 隣はすごく疲れた男が座っていた。 片肘をついて、 食べあぐねているように ため息をつきそうにうどんを食べている。 いま思えば、 食欲がなかったのか、 仕事の悩みか、 胃でも悪いのか? 醒めた…