風景

朝の通勤路

雑草は繁茂し

盛り返した夏の

じっとりとした風に揺れる

電車に遅れないように

いつもの早歩き

長い階段を上り

駅舎は高架の上

淀んだ空気の中

心臓はドキドキ

夏バテというのか

夏の疲れはピーク

 

帰り道

定時に帰っても

日に日に日暮れは早まる

もはや街路の電灯は明るく灯り

青空には星が点る

雑草に吹き付ける風

川に流れる水はただ流れゆく