2019-01-28 昨日、今日そして明日 詩 今はまだ多くを語れず。 言葉に力強さを持たず。 自分自身を納得させるに至らず。 いつまで待てばいいのか。 混沌としたまま齢を重ね、 永遠の生がないのなら、 もはやあるがままを受け入れるだけだ。 その先は無い。
2019-01-09 自由 詩 風に戯れる 自由でありたい しがらみに囚われることなく 数多い制約の中で もがき続け 自由を叫びながら 単に逃避しているだけだと 自分に愛想を尽かす 叶わぬことを 追い続ける辛さに 耐えきれず 諦めてしまったのか やがて自由を ことさら意識することなく 心の平安ばかりを 望むようになってしまった 生き残ることばかりを 考えるようになってしまった 長く生きていれば 生命の限界に思いは至る でも大空に羽ばたく 夢を見ていた日のことは 決して忘れることはない
2019-01-04 記憶 詩 封じ込められた過去の記憶の断片。 いまさら取り出してみても 霧のように形にならない。 かといって現在の出来事が 明確な輪郭を持つかと言えば ただ通り過ぎるだけ。 なぜ。 わたしはまだわたしという ものがたりを語っていない。
2019-01-04 見送り 詩 夜行バス 見送る人の 暖かさターミナル駅を出た後、 夜行バスが途中駅に停まった。 たくさんの人が待っている。 乗車する人は少ない。 ほとんどが正月に帰省した 家族の見送りのようだ。 両手を降っている。 一月四日の夜のこと。
2018-12-31 やり残したこと 詩 いつも 今日は終わってしまうのに やり残したことはないか 今年は終わってしまうのに やり残したことはないか 何も無く無事終わった ふとんの中では ただ安堵のため息卑怯にも全身全霊には 成れなかった自分 格好よく有りたいという 自意識さえ保てなかった 嵐が過ぎれば 平穏な青空 しかし心はいつも 波立っている
2018-12-25 川 詩 自分に問いかける 何を求める どう生きる 答えがなく 為す術がない時 固まった心を解放するために 外を出歩いて 自然に問いかける 簡単に 答えなどないが 心が暖かくなることはある 遠出はできない ただ川を見ながら 歩いているだけ 遠くには山が見える 幾度か 川に救われてきたようだ 全ては過ぎてから思うだけ