2019-12-21 ハードル 詩 恐る恐るためらいながら進んできた道のり いつの間にかハードルは乗り越えていた 長い蓄積のゆえに容易になっただけなのか 元より強大な壁など存在しなかったのか 人生は一度きり 悩み続けながらも ここまで来れたことの感謝と 個人の力だけではない運命に 翻弄されることの畏れを 感じながら ハードルは何だったのか 考えている
2019-12-15 まだ生きている 詩 過去は変えられないと言うけれど 失った過去を取り戻さなければ とても前に進めそうにない 過去を取り戻すとは 大事にしていた気持ちや感性を 無かったことにせず 抱きしめること 愚直でも そうせずにはいられない オレはまだ生きている
2019-12-15 夜 詩 報われぬ気持ちを 抱えたまま夜はふける ひたすら待つだけしかない 夜もあった あの頃とどこか似ている 大事なものを 壊してしまわないように 慎重に丁寧に 歳月を経て 少しばかりの賢さは 示したい 夜はいつかは明けるのだから
2019-12-15 陽だまり 詩 二階の窓を開け放し 陽だまりで寝転んでいる もう年の瀬というのに 小春日和の穏やかな日射し 今日午後には あの娘の出る お芝居があり 当日券もあるそうだ 寒さも時間もお金も 行かないことの 言い訳にはできない ただ疲れているだけ 心も体も熟さないと 強いアラームが鳴る 季節が巡ればきっと
2019-12-14 あきらめ 詩 あきらめてもいるし 生きている限りはと 望みを後に託し あきらめきれないこともある オレの本当の望みは何なのか 問いかけこそ大事なことなのに それを忘れてしまいがちな日々 あきらめきってしまえば 心は冷めきって干からびてしまう 手放してしまうことによる 平穏さももちろんある ああ歳をとった もう決して取り戻せない事が あるのをわかっている
2019-11-16 総理大臣 詩 総理大臣が嘘をつくばかりの不幸 この世を謳歌しても 数ある不正が積み重なり 今にも高転びをしそうだが 不正を最高権力者が故に見過ごされ 権力の座を手放した時の追求を恐れ その座にしがみつく もう辞めたらどうですか