本音

あれはもう悪意のあるつぶやきだったのか
心の声を幻聴として聴いたのかはわからない
どちらにしても相手は調子づいてしゃべっていた
悪意も親切心も感じながら傷ついていた
心をオブラートに包まずのやり取り
傷つかないふりをして
そのくせ臆病になり人を遠ざけることの繰り返し
本音を言わず発声することの味気なさ
ただ曖昧に笑うだけの日々
礼儀に救われることもあるが
生きている実感は薄い