繰り返し

失敗というなら
どこまでさかのぼればいいのか

残念ながら
どこまでさかのぼっても
愚かさから逃れられず
あれもこれも
自分は自分でしかなかった

ただ可能性を信じ
未来を望むも
足がすくみ
迷い続ける

老い
流れた時間は
無情にも
淡々と
おまえはおまえだと
そう告げていた

こんな夜は

死んでしまった人に、もうそれ以上裏切られることもなく感情を乱されることもなく、ただただ懐かしい。短い期間でも濃密な時間を過ごした。そもそも短いとか長いとか物差しは何なのか。続くと思った関係性が、一方的に断ち切られ、短いと思う。実質的な長さは関係性なさそうだ。もう少し関係を深めたい、いつでも機会はあると思っていたのにずるいよ。もちろん、こちらの事情は関係ない。あなたの人生だから、あなたの運命だから。そうやって冷ややかに見ていた自分に、欠落しているものを見る。その報いはどこかで引き受けねばならぬことも。

曼珠沙華咲き

ススキの穂も開く

あれだけ強烈だった

日射しが弱弱しく

あれだけカラカラだった

空もしょっちゅう雨がぱらつく

 

収穫の秋だというのに

果樹園も畑も持たない我は

何も収穫するものはない

 

でもなお言うまでもなく

天の恵みは雨と日照

 

多くの果実と野菜が

出回ることを期待している

 

 

永遠というものに

手を差し伸べて

それはどうにも

ならないことを

知った今は

流されていくまま

 

刹那を積み上げて

残されたものは

全て幻影

 

時と共に

形は崩れ

無関係となり

去りゆくものになる

長いトンネル

長いトンネルは

いつかは通り過ぎるのだろう

自分が自分のことを

信じられなくなって

でも長いトンネルは

いつかは通り過ぎる日が

来ることだけは

確信を持ってて

それだけを頼りに

歩いている