2018-09-20 繰り返し 詩 失敗というなら どこまでさかのぼればいいのか残念ながら どこまでさかのぼっても 愚かさから逃れられず あれもこれも 自分は自分でしかなかったただ可能性を信じ 未来を望むも 足がすくみ 迷い続ける年老いて 流れた時間は 無情にも 淡々と おまえはおまえだと そう告げていた
2018-09-15 こんな夜は エッセイ 死んでしまった人に、もうそれ以上裏切られることもなく感情を乱されることもなく、ただただ懐かしい。短い期間でも濃密な時間を過ごした。そもそも短いとか長いとか物差しは何なのか。続くと思った関係性が、一方的に断ち切られ、短いと思う。実質的な長さは関係性なさそうだ。もう少し関係を深めたい、いつでも機会はあると思っていたのにずるいよ。もちろん、こちらの事情は関係ない。あなたの人生だから、あなたの運命だから。そうやって冷ややかに見ていた自分に、欠落しているものを見る。その報いはどこかで引き受けねばならぬことも。
2018-09-13 秋 詩 曼珠沙華咲き ススキの穂も開く あれだけ強烈だった 日射しが弱弱しく あれだけカラカラだった 空もしょっちゅう雨がぱらつく 収穫の秋だというのに 果樹園も畑も持たない我は 何も収穫するものはない でもなお言うまでもなく 天の恵みは雨と日照 多くの果実と野菜が 出回ることを期待している
2018-09-11 幻 詩 永遠というものに 手を差し伸べて それはどうにも ならないことを 知った今は 流されていくまま 刹那を積み上げて 残されたものは 全て幻影 時と共に 形は崩れ 無関係となり 去りゆくものになる
2018-09-09 長いトンネル 詩 長いトンネルは いつかは通り過ぎるのだろう 自分が自分のことを 信じられなくなって でも長いトンネルは いつかは通り過ぎる日が 来ることだけは 確信を持ってて それだけを頼りに 歩いている