エッセイ
若い頃に当たり前にあった感性が失われ、書いた文章が失われたのが残念。そもそもそれをどれだけ意識して言語化していたか?それとは失われない内に自分で語りうる自分自身の言葉で言語化すること。大学生時代の日記のみは手元に残っている。それ以前の記憶…
パソコンでラジオを聴いていた。 外国の歌手の曲が流れた。日本人の姓にもある名前。 かつての職場で隣の女性がこの姓だった。 私はここで働き出したものの職場のあまりの扱いに憤りすぐ退職。 どうひどかったかは今は書かない。 その決断は誤っていたとは思…
ナス、トマト、ピーマン、キュウリ。今年は夏野菜が高かった。トマトはもともと家族が好まないのでまず購入しない。ナスはみな好物だが、高値のため買う機会が減った。ピーマンは中身が空洞のため損な気がして、買うならナスとばかり殆ど買わなかった。もう…
いつの頃からか嗅覚を失った。正確には機能が衰えた。もはやよっぽどの強烈な匂いしか感じない。たくさんの生ゴミの腐敗臭。食事の時はまず匂いを感じない。(ここまで書いて通った総武線東中野駅のホームは匂いを感じた、なんの匂い?)老化現象なのか、メ…
死んでしまった人に、もうそれ以上裏切られることもなく感情を乱されることもなく、ただただ懐かしい。短い期間でも濃密な時間を過ごした。そもそも短いとか長いとか物差しは何なのか。続くと思った関係性が、一方的に断ち切られ、短いと思う。実質的な長さ…
詩作については構えて書くのではなく一瞬で降りてくるものを書き下ろす感じで書いている。いつか小説を書きたいと思いながら、未だに一行すら書いていない。たまに一瞬に構想というべきものが降りてくるが、すぐに飛び去り雲散霧消する。どうしてもこれが書…
仕事帰りのライブは頭がぼんやり、要領よくライブのことを考慮して仕事をすればよいのにその余力がない。ライブを見るということは受け身なんだから気楽といえば気楽。 なのに演者の覚悟を目の当たりにして、心底圧倒される。スタンディング席もなかなかつら…
四十過ぎて薄毛となり、更に歳を重ねますます前頭部に毛がなくなる。 少し残念な気もするが長い歳月のうちに受け入れている。問題は見た目より自分の内にある活力なのだ。だんだん夕暮れ、活力が減退。 そういう身になってきて、髪とは人間の内なる自然なの…
多くの写真を撮ってはみたが ピンぼけ 手ブレ 期待はずれ 引き伸ばしに耐えるようなものは一枚もない カメラのせいだ レンズのせいだ とは思ってみるが この目は写った写真以上に捉えていたかは疑わしい ただ目が肥えただけだ それにしても 理想と現実の違い…
日が暮れて西の空から三日月が上って来ました。 だんだん暗くなり星の光が増して来ます。 そして飛行機が通り過ぎて行きます。 見送ったら、また次の飛行機が通り過ぎを繰り返します。 やがて星空は静かさを取り戻しました。 星の位置を確認するためじっくり…
鉢植えにして何年経ったか正確にはわからない。 およそ八、九年だと思われる。 引っ越し前の家では、それなりに実っていたはず。 四年前の春、引っ越しに伴い、鉢を移動した。 その時の振動が悪かったか、環境が変わったのが良くなかったか、花が落ちてしま…
新聞紙、雑誌等をくしゃくしゃに丸める。 その上に杉の葉、小枝等を置く。 紙にマッチで火をつける。 火が燃え移り、火力が強くなったところに、 竹を割ったものなど更に燃え移るものを足す。 火が勢い良くなるように空気穴を狭くして、 空気が煙突に向けて…