季節

終わらない夏を願ったが 秋風が吹く頃には 夏の終りを知る 夏は嫌いなはずだったんだが 何を思っても 季節は移り変わる

買いたいもの

食べ物以外 買いたいものなど無かった 金が無くて欲望を 抑えているだけという 可能性を考えてみたが 単に消費で手に入る充足では物足りず もっと大きな望みを抱えている だから今は無理に買いたいものなど 探さない

この場所

いつだってここにいる どこにも行かない それだけのことなのに 心のやすらぎを覚えているのです 私もあなたも

肩の力を抜いて前へ

何をやっても変わらないだとか 結果が出ず報われないとか 無力感に囚われがちだけど 0か100では無く やったからには何らかの成果は出ているし ズルをすると報いは知らぬうちに受けるし かと言ってやり過ぎも続かぬ原因となる 肩の力を抜いて進んで行こう

みんな生きている

春は虫が鳴き始めるとともに 鳥も恋の季節で賑やかだ 夏の今はわずかな期間を 惜しむかの様に蝉が鳴く 人間だけが 生きてるんじゃないんだよな

日々

また今日も涙を流して寝ていた 毎日じゃ無いよ ごくたまに 辛くてたまらない事はない でも泣いてるくらいだから辛いのかな 感情が動くのが辛いから 波立たないように 日々を淡々と過ごしているのに それだけじゃ物足りなくて 開いた心のスキマから 不穏の種…

あなたに近づきたいと思った どんなに心が通ったと思っても 鏡の様に自分を見てしまう 思いは反射し 自分自身を照らす

まだ

いつのころか、あきらめている 元気の無い時に無理はできない それが当たり前になって 少し余裕ができると 感じるモヤモヤ 時間ばかりが無駄に経って それに安らぎさえ感じている まだやり残したことがあったと 気づいたのは幸せだったのか まだ手遅れで無い…

それ

言語化されなかったそれ 声高に主張されなかったそれ 大きな歯車の中で 無かったことにされてしまうそれ 私はずっと覚えています あなただってそうでしょう?

誕生日

今日も誰かの誕生日 365日 おめでとう 産まれてきて ありがとう あなたの幸せが 続きますように

今この時

君の姿を見失わないように 顔を声を刻み付ける それでもやがて確実に いつかは来る終わり だから過ぎ行く今この時が 愛おしい

もうすぐ梅雨明け なのに今は雪の歌を聴き 冷たい雪のことを考えている 跡形も無くなった雪のことを

白い雲

揺れるカーテンの向こう側 眩しい夏雲を見ている あの時の またあの時の空を思い出す 青空に白い雲 通り過ぎたあの夏を 立ち止まれば 雲は形を変えて 流れるまま

花は開く

明るい方へ 向かって 前へ前へと 進んで行く 花は開き やがて 実を結ぶ それで良い 勢いは止まらない

自己満足

誰にも似ていないはずの君が ある時とてもあの人に似ていることに 気づいてそれを伝えても自己満足で 意味は無いよな

今ここに

変わるものと 変わらないものと しかし確実に 失われるものがあって それをとどめることなど 不可能 今だけを見ようとしても 失われゆくものに 目を向けてしまう

静かな夜

静かな静かな夜でした あなたの声だけが 鳴り響き 歌の合間には 鈴が静かに鳴るのです

願い事

何を願ってたか 忘れないように そうありたい希望を 強く強く願う

心のふたを外した時 目をふさいできた過去の過ち 先延ばしにした問題 心の痛み 揺らぐ感情 多くのものと生々しく向かい合う このふたは やがていつかは閉じる それまでは辛くとも 向かい合わなければならないようだ

風が吹いているよ 風が 鳥が鳴いているよ 鳥が

夜明け

運命を信じろ 人生を信じろ おまえはおまえの 主人公だ

待つ

待つ間に 失われる時間が 失われる元気が 失われる願望が 崩れ落ちて それでもなお 待ち続ける 何を待っているのか わからぬままに 答えの無い答えを 探している

原点

泥の中に花を求めていた いつの間にか忘れてた感情 40年は瞬く間に過ぎ 取り戻したくとも 取り戻せないものがある 原点に立ち戻れるのか

梅雨の合間

冬には途絶えていた虫の鳴き声 たくさんの命に囲まれている

畑が無くなり 整地された そこには 先日までの 野菜の影が 残る

夜になっても降り止まない雨は子守唄 繰り返し繰り返し刻むメロディー あの時だってまた雨が降っていた 雨に熱い心を鎮めていた

明日

虚しく過ぎゆく日々 ひとつひとつが輝かないのはなぜか 鈍った感性 いくらあがいても どこにも届くこともない 少しの火種を 胸に宿して 明日を待つ

時間

時間が経てば 何かが変わる 時間の持つ重みを考えたんだ 同じ時間を共有すれば 距離が変わる 育つのは正の感情だけじゃない いつまでも経っても交わらない線と線 その緊張に あるいは退屈に 耐えられなくて 遠ざかったり 近づいたり

また会う日まで

君の後ろ姿に 声を掛けた 心の中で 少しさみしそうに 見えたのは なぜだろう

なぜ

なぜ若い時は いつまでも 若い気でいるんだろう 落とし穴に気づいた時は もう元には戻れない 二度と