夏の息

一瞬の夏を燃え尽くそうとする

 

実際は暑い夏に対抗できるわけもなく

ただじっと燃え尽くされる

 

日差しを避けてうなだれている

夜になると少し息を吹き返す

 

トンボがつがいになって飛んでいる

セミの鳴き声はジリジリ空を覆い尽くす

騒がしい鳥たちの鳴き声は弱まった

何処に行ったのだろうか

子育てをしているのだろうか

 

手足の指は熱を持ち

扇風機は暑い空気をかきまわす

 

ああ、夏だ

まだ来ぬ秋の夢

 

ひそかに君に会う事を考えている

どれほど遠いとしても