生きろ

自分の人生を生きろ。
闘え。
疲れたらゆっくり休め。
辛い時は泣け。
なるべく人に優しい声をかけろ。
不正、差別に同調するな。
無人の荒野を歩むことを怖れるな。
負けを認める勇気を持て。
よく人の声に耳を傾けろ。
人を羨むな。
よく考えろ。

生きろ。
生きろ。
凛として生きろ。

僕と君

ぬるい風が吹いている

今日は雨でも

日照りでも無かった

蒸し暑さはエアコンの

冷気で打ち消された

 

僕は君でなく

君は僕でない

お互いに持たないものを

羨んでも仕方がない

自分の持つ物のありがたさを

わかっているだろうか

きっとわからないだろう

わかりあえなさは

そのままにしておいて

わかったふりはしたくない

 

届かない

届かない

届かない

届くわけもない

届けようとしていないから

届けられない理由は

届けるほどの

届ける言葉がないから

届かない

届かない

届かないままで

届いた気がするわけがない

届かない手紙を待ったって

届かないよいつまでも

東京

長年住んだ東京

あちこち働いた

あまり観光はしていない

働く場所だから

 

人混みは嫌い

イベントがあると

目的地と自宅と

最短距離で最短時間で

帰ってしまう

 

山の上から見た

東京は

晴れているのに

曇ったガスで

覆われている

 

嫌いと言いながら

住み続けている

仕事があるから

 

会いたい人がいるから

まだこの先も住むだろう

やり残したことがあるから

まだこの先も住むだろう

 

東京

東京

何もあり

何もない街

東京

何も残らないのが

ちょうどいい具合

過去

私は知ってしまった

全ては手遅れなのだと

いつの間にタイムアウト

なってしまったのだろう

もはや打つ手には意味がない

過去には戻れない

未来を信じるには

もはや過去をきっぱり

封印するのだと言いながら

老いの自画像を見定められなく居る

 

 

夢想

私は夢想する

いつか

この地を飛躍して

全てがつながり

大きなものへと

小さな自己を

乗り越える日を

 

それは

若き日の空想とは違い

なにがしかのあきらめと

生の熟成とも言える何物かを

含んでいる

 

きっと

その日はやってくる

 旅立ちの日から

それを

ずっと

願ってきた

残酷

全てがわかっているとしたら

全てが予定通りだとしたら

全てが通り過ぎるだけのことだとしたら

全てが誰にも知られないままに

終わってしまうだけのことだとしたら

それは何と残酷

 

多くの悩みも

いずれは終わる

それは救いとともに

何と残酷